2015年2月 のアーカイブ

チラシ<魅力ある価格設定、に

新聞には多くのチラシがはさまれてきます。最近は、スーパー、住宅、車、パチンコ店、などのチラシが多いように思います。

まだ私がメガネレンズメーカーにいたころのことですが、メガネ業界では、「半額」とか「80%引き」といったドラスティックな内容のチラシ合戦がありました。そして遂に、公正取引委員会が乗り出す事態になりました。簡単に言いますと、80%引きという場合、常日頃80%引き前の価格でその商品が売られているという事実がなければ、その表示は問題あり、ということです。その後、こういった過激な内容のチラシは少なくなりました。半額やそれ以上の値引きが飛び交うこと自体が、この業界の適正価格はどうなっているのだろう?という消費者に疑念や疑心をいだかせているということだと思います。

当店も6年前にオープンした時には、店の存在自体を知っていただけるよう、何回かチラシを出しました。チラシは消費者にとって重要な情報源の一つとして機能していますが、出す側からすると結構コストがかかります。また、チラシには効果的な企画が必要なので、「バーゲン期間中メガネ○○%引き」などが一般的ですが、バーゲンの前と後のお客様には、同じカテゴリーの商品が別価格になるということが、どうも腑に落ちない気がしていました。

それで現在はあまりチラシは出さず、このサイトのように、比較的コストのかからないWEBによる情報発信を中心にしています。またエブリデーロープライスのウォルマートを標榜するわけではありませんが、セールは限定的にし、チラシにかかっていた費用分を、できるだけ商品価格引き下げに回して、いつでも割安感がでるような価格設定に変えています。しかし、チラシは費用もかかる分、内容によっては効果も大きいので、WEBによる情報発信に切り替えても、より多くのお客様に来ていただけるよう、店の魅力を高める努力を一層していきたいと思っています。

シニアの快適視生活

40代後半からの視生活を快適にするメガネとして、「遠近両用メガネ」「中近メガネ」「近々メガネ」「老眼鏡」があります。前者3つは、累進レンズというジャンルに入ります。累進レンズとは、1枚のレンズの中で、連続的に度数が変わる領域を持っているレンズのことを言います。

遠近両用メガネは、上部に遠いところを見るエリア、下部に近くを見るエリア、真ん中にそれを結ぶ中間エリア=累進帯(長さ11~14mm)が設計されています。目線を使い分けることで、遠くから近くまですべてに焦点があう万能メガネです。

では、何故、中近メガネや近々メガネというものが存在するのかということですが、遠くから近くまで自然に焦点が合うということは、30代くらいまでは、当たり前のことなのですが、これを可能にしているのが目の調節力で、無意識のうちに目(水晶体)を膨らませて、目というレンズの度を変えています。この調節力が衰えるのが老眼で、調節力がないと、焦点は一定の距離だけになってしまいます。それを補うのが、遠近両用メガネ等ですが、いろいろな生活シーンで若いころと同じような快適な視生活にするためには、道具としてのメガネを使い分ける必要があります。具体的には、デスクワークや読書等、近いところを見る時間が長い場合、また、かなり細かいものを見る場合、50代以降で調節力がだいぶ衰えてきた場合、等で、遠近両用メガネにプラスして、もう一本メガネがあると快適です。

遠近両用メガネは1枚のレンズの中で、遠くから近くまで焦点が合うように、各エリアが詰め込まれていて、その結果、遠くを見るエリアは比較的広いのですが、近くを見るエリアや中間エリアは少し狭くならざるを得ません。その狭いエリアを使って、長時間近いところを見たり、非常に細かいものを見るのは疲れます。また、調節力の衰えは年齢に比例して進行するので、それに合わせて、遠くと近くのレンズの度数の差も大きくしなくてはなりません。累進レンズは、レンズの横の方に「もの」が少し歪んで見えたり、ボヤけたりするエリアが存在し、慣れると気にならなくなりますが、度数の差が大きくなるほど、このエリアが大きくなります。したがって度数の差の弱いレンズよりも、各エリアのスペースが狭くなる、すなわち、近いところをより狭いエリアで見る事になります。

中近メガネはこのような時に快適に近くを見る事ができるように、遠近両用メガネより中間エリアや近いところを見るエリアを広くしたメガネです。特に中間エリアはかなり広く、24mmくらいあります。遠近両用に比べると、遠いところを見るときに少しもの足りなさを感じるかもしれませんが、室内程度の遠さは大丈夫なので、室内では掛けたまま歩いたりして過ごせます。パソコンを使うときに、遠近両用では目が疲れたり、アゴを上げる姿勢で首や肩が凝ったりすることがある場合、中近を使えばかなり楽になります。

老眼鏡は、累進帯がない単焦点レンズで、手元のみが良く見えます。メガネ全体どこで見ても手元はよく見えるので、読書や手元の作業等に便利です。しかし、手元だけなので、少し離れたところもボヤけ、掛けて歩くことは不可能です。

老眼鏡に少し奥行きを付けたのが、近々メガネです。老眼鏡だとパソコンの画面は、かなり近くにしないと見づらくなりますが、近々メガネは手元+少し離してもパソコンの画面くらいまで見えます。

このようにな特徴のある各メガネを上手を使い分け、効率良い仕事や、趣味を楽しまれている方がたくさんいらっしゃいます。見づらさや、見る事による疲れなどの不具合を感じていらっしゃる場合、メガネにより解決できるかもしれません。

今回は、シニアのメガネを説明しましたが、1人ひとりの目の状態や視生活環境は千差万別なので、その方に最適のメガネは、いろいろお聞きしながら、メガネの知識と技術を総動員して作りあげています。