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レンズのこと早わかり

今回はメガネレンズのことがすぐわかるようにまとめてみました。

1.素材 2.設計 3.コーティング

1.素材  プラスチックとガラスの2種類ありますが、現在はほとんどがプラスチックです。プラスチックの中で屈折率でだいたい5種類あります。

屈折率が高くなるほど同じ度のレンズが薄く、軽く仕上がります。

・屈折率1.50(通称 標準型) ・1.55(準薄型) ・1.60(薄型) ・1.67(超薄型) ・1.74(最薄型)

2.設計  単焦点と多焦点に分けられ、それぞれの中で以下のように分類されます。なお、単焦点は近視、遠視、乱視、お手元用、多焦点は老眼の遠近両用等です。

<単焦点> ・球面 ・非球面 ・両面非球面  *非球面設計は度が強い場合に2つの効果があります。ひとつは薄くする、もうひとつはレンズの端の方で見た時の歪みを改善する。

<多焦点> 用途別に ・遠近両用 ・中近 ・近々  *それぞれ累進設計(連続して度が変わっていく設計)になっていますが、累進面がレンズの表か裏かで、外面累進、内面累進、両面複合累進、に分かれています。外面がスタンダード、後者2つの設計がハイグレードとされ、累進レンズ特有のユレや歪みをできるだけ抑える工夫がされています。なお、多焦点レンズは工場特注対応となるため日数がかかります。

3.コーティング  プラスチックレンズはそのままだとキズがついたり、光を反射するため、現在標準的にキズ防止コートと反射防止コート、最表面に水ヤケ防止コートが着いています。そしてオプションで、さらにキズに強いコート、汚れ防止コート、ブルーライトカットコート、帯電防止コート、などがあります。

このほか、紫外線防止機能はほとんどが標準装備されています。また、オプションでカラーが着けられます。なお、カラー染色は上記のコーティングの前段階で行うため、工場特注対応となります。

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メガネレンズ先進国日本

メガネ店にて、フレームは見たり掛けたりで実感が湧くと思いますが、レンズは何となくわかりづらいと思います。

レンズは見た眼ではその機能がわからないということもありますが、レンズの種類の多さという側面もあるかと思います。実はメガネレンズに関しましては日本は世界一の先進国、日本のメガネレンズの進んだ技術は世界をリードしてきているのです。

メガネレンズ(プラスチックメガネレンズ)の進化について簡単に整理してみます。

ポイントは3点あります。

ひとつは、薄さ軽さの追求、もうひとつは、コーティング技術の追求、そして、設計の追求、です。

ひとつめはわかりやすいと思います。現在、標準(の厚さの)レンズに対して、準薄型、薄型、超薄型、超々薄型、の5種類くらいが主に販売されています。向かって右にいくほど薄く軽くできますが、レンズだけでなくお財布もそうなります。

二つ目は少しわかりづらいかもしれませんが、①キズが付きづらく、②より透明に、また、③最近は汚れが付きづらく拭きとりやすい、耐久性や付加価値の向上が図られてきています。現在は、①と②は標準装備で(加算なし)、③がオプションで加算される場合が多いようです。①もオプションとしてですが、ガラス並みにキズが付きづらい進化したコートもあります。

三つめはさらに分かりづらいかもしれませんが、見え方の向上です。流れは2つあります。ひとつは、近視や遠視、お手元用メガネでの、非球面や両面非球面設計です。これは、これらのメガネで側方を(レンズ中心から離れたところで)見た場合に、普通のレンズが少し物が歪んで見えるのを設計上で補正して自然の見え方にしています。(と同時に薄型化の手法でもあります)。もう一つは、遠近両用レンズ等でユレユガミを改善して、より掛けやすく(慣れやすく)しています。

レンズメーカーは、メガネレンズというある意味古いカテゴリーの製品に、研究と技術によって少しでも付加価値を付ける熾烈な競争を水面下で行っています。その結果、見た眼は同じ透明の丸いレンズですが、多くの種類のレンズが出回っています。

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