2016年9月 のアーカイブ

老眼にも、それぞれ

老眼は40代後半からだれでも経験することになりますが、元々の目の状況によってちょっと違った体験をします。
元々の目の状況を大きく分けると、「強めの近視」「弱めの近視」「弱めの遠視および近視でも遠視でもない正視」「強めの遠視」の4種類くらいになります。
弱めの近視と弱めの遠視および正視の人が多いのですが、日本では強めの近視の人も結構います。
では、老眼になってくるとどのようなことを体験してくるのでしょうか?

まず、強めの近視の人ですが、遠くが見づらいので若いころからメガネもしくはコンタクトレンズを使用している人がほとんどです。
老眼になると、メガネを掛けた状態で近くが見づらくなってくるので、メガネの度を少し弱めたり、メガネをおでこに上げて近くのものを見たりします。この場合焦点がかなり近いのでかなり近づけて見る必要があります。老眼は年齢と共に進むのでだんだんこのやり方では不便になり、遠近両用メガネを使用する人が多く、初めての遠近もすんなり慣れてしまう場合多いようです。

次に、弱めの近視の人は、やはり遠くが見づらいのでメガネを掛ける人が多いのですが、少し遠くが見づらくてもメガネを掛けない人も結構います。老眼になると最初のうちはメガネを外せばちょうどいい位置で近くは良く見えるので、メガネを掛けている人はおでこにメガネを上げて近くを見る仕草が頻繁になります。デスクワークはメガネを掛けない方が快適です。よく、50代でも自分は老眼になってないと思っている人がいますが、この種の目の人たちです。しかし、老眼というのはメガネを掛けた状態で、またはメガネを外した状態で、遠く近く両方が良く見ることができなくなってくる現象で、例外なくどなたも40代後半から老眼になります。弱めの近視の人は老眼になってもメガネなしで、または近視用のメガネで過ごしている人も結構いますが、老眼が進んでくるとやはり遠近両用メガネを掛ける人が多く、比較的初めての遠近両用に慣れやすい目です。ちなみに私はこの種の目で、メガネを外すと近くは見えますが、その状態では遠くが見づらいので遠近両用メガネを掛けています。

弱めの遠視および正視の人は遠くが良く見えるので若いころはメガネを掛けていません。40代後半になると近くが見えづらくなります。40代前半で近くが見えづらくなる人もいて、これは弱めの遠視の人です。近くが見づらいので最初は近くを見る時だけお手元用のメガネを掛ける場合が多いようです。しかしお手元用メガネを掛けた状態で遠くはよく見えないので、鼻メガネにして遠くを見ます。鼻メガネで遠くを見るのはシニアの代表的な仕草としてドラマや映画などでも老人の演出に使われます。弱めの遠視および正視の人も遠近両用メガネが便利なのですが、元々メガネを掛けることに馴染みのない人なので最初の遠近両用メガネは近視の人の場合より違和感を感じる場合があるようです。慣れてしまえば大丈夫です。

最後に強めの遠視の人は、かなり早くから近くが見づらくなります。30代後半で近くが見づらい場合もあります。そして、その後何年かもしくは十何年か経つと、今度は良く見えていた遠くも見づらくなります。その状態になると日常生活全般でメガネが必要になるので遠近両用メガネが必要です。強めの遠視の人の目を簡単に解説しておきますと、人の目もレンズですが元々目の度数が少し弱めで、そのため遠くを見る時も無意識ですが自力(調節力)で目を膨らませて目の度数を強くしています。この調節力は主に近くを見る時に必要な機能でこの衰えが老眼です。遠視の人は近くを見る時はさらに強い調節力が必要となり、調節力自体の衰えすなわち老眼の進行は他の目の人と変わらないのに、その目の特徴から近くが早くから見づらくなります。ちなみに調節力は10代が最高で20代以降衰えていきます。