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老眼について

老眼とは普段メガネをかけていない人(裸眼で遠くが見える人)が近くが見づらくなる状態、普段メガネをかけている人(近視で裸眼では遠くが見づらい人)がメガネを掛けた状態で近くが見づらくなる状態をいいます。

なぜこのような言い方をするかというと、老眼とは水晶体の硬化や目の筋肉の衰えで、目が遠くから近くまでピントを合わせられなくなった現象ということでは全員同じなのですが、元々の目の特徴により、実生活で生じる不具合がマチマチなためです。

詳しく説明します。目の特徴はだいたい4種類に分けられます。

「正視の人」若いころからメガネに無縁の人。

「遠視の人」強い遠視でない限り正視と同じように若いころからメガネに無縁の人。

「弱い近視の人」遠くは少し見づらいので、若いころからメガネを持っているが、中には普段は掛けず運転の時だけ掛ける人もいる。

「強めの近視の人」メガネがなければ遠くが見えないのでほぼ常時メガネかコンタクトレンズを使っている人。

皆さんもこのなかのどれかに当てはまると思います。私は弱い近視の人です。だいたいの比率ですが、実は正確な統計がないので、普段の仕事の経験からの推測です。正視の人35%くらい、遠視の人15%くらい、弱い近視の人25%くらい、強めの近視の人25%くらい。つまり若いころからメガネやコンタクトレンズを常用している人は弱い近視の人の半分くらいと強い近視の人で40%くらい。

本題の老眼についてですが、

正視の人は45才くらいから、遠視の人はもう少し早くから近くが見づらくなります。50代では絶対に対策が必要となり、主な対策としては、手元用メガネを掛けるか、遠近両用メガネ(中近メガネや遠近コンタクト含む)を使うかです。

弱い近視の人で遠くは少し見づらいが普段メガネを掛けてこなかった人は、40代では近くは大丈夫ですが、50代になると近くが見づらいことがあり、50代半ばからは絶対に対策が必要となります。対策は正視や遠視の人と同じです。

弱い近視の人や中程度の近視の人で普段メガネを掛けている人は、メガネを外すと近くが見えるので自身は老眼でないと思っている人がほとんどで、歳をとっても老眼にならないとして、サプリの宣伝などに登場してくる人です。実際はメガネを掛ければ近くは見えない、外せば近くは見えるけど遠くは見づらいので老眼です。

若いときからメガネを常用している人は、メガネを掛けた状態で近くが見づらくなります。遠くがしっかり見えるメガネを掛けている人は45才くらいから、遠くの度を落としている人は50才くらいから。対策としては3つほどあります。近くはメガネを外してみる、近く用の度を落としたメガネを使う、遠近両用メガネを使う。

おススメは当然遠近両用メガネや中近メガネです。理由は目の負担を軽減し、掛け外しなしで遠くから近くまで見ることができるからです。

もう少しタイプ別に詳しく説明します。

正視の人は遠くは見えるので、遠近?と最初思われがちですが、手元用メガネは手元だけ見えるので、掛けたまま歩けませんし、掛けたまま遠くを見るとクラクラします。

遠視の人は、近くが見づらくなった何年か後に(あんなによく見えていた)遠くも見づらくなります。そうなると遠近両用メガネが必要となります。

弱い近視の人は、近くが見づらくなるのが、他の目の人より後ですが、遠くも近くもぼやけた状態で人生を送っています。遠近を掛ければ遠くも近くもよく見える別世界になります。

強めの近視の人は、老眼になって遠近を掛けている人の割合が他の目の人に比べて多いと思います。理由はメガネを外して近くを見るにはピントが近すぎるし、遠く用、近く用の2本使い分けるのは面倒くさいからです。またレンズを通してものを見ることに慣れているため、他の目の人より遠近に慣れやすいということもあります。