2013年5月 のアーカイブ

遠近両用メガネ

 

近くが見づらくなる老眼とは?

 

40代後半から皆さん老眼になります。専門的に言うと、目の調節力の衰えです。調節力とは水晶体を膨らませて度数を強くして近くのものに焦点を合わせる力で、無意識に瞬時に行われています。

【余談】元の目が近視の人は、老眼になっても裸眼で遠くがボヤける分、近くは焦点が合います。しかしメガネを掛けて遠くを見えるようにすると近くが見づらくなります。元の目が遠視の人(ご本人は正視だと思っている場合が多い)は遠くを見る時も調節力を使っています。それで近くは人よりさらに強く調節力を使うため、人より早く(例えば40歳くらいで)お手元が見づらくなります。(ちなみに老眼は年齢に比例してだれでもなり、くい止めることはできません。)

 

対策は遠近両用メガネ

 

見えづらいのを我慢していると、疲れや肩こりの原因になることもあります。

そこで、対策ですが、お手元専用のメガネを持つという方法があります。比較的安価ですが、しょっちゅう掛けたり外したり、鼻メガネにしたりで大変です。オススメは遠近両用メガネです。レンズの中に「遠く」「中間」「近く」を見る各エリアがあり、目線で使い分けます。人から見られたときは普通のメガネとまったく見分けがつきませんからスマートです。

 

快適な遠近両用メガネのために

 

遠近両用メガネは、作る側(メガネ店)の技量によりかなり快適度に差がでます。『お1人お1人の目の状態や使用環境、フレームの形状により最適な度数をみちびきだせるか』『多数のメーカーの多種多様な遠近両用レンズの中からその人に最適なものを選び出せるか』『目の位置やレンズの位置を正確に調整できるか』『慣れていただくための適切な説明がされるか』などがポイントになります。もし、遠近は使えない、見づらい、という経験をされている場合、上述のうち何かが不適だった可能性があります。

 

中近、近々について

老眼対策として、遠近両用レンズの他に中近メガネがあります。これは室内専用メガネで、遠いところは少しボヤケます。では何故あるのかというと、手元と少し遠いところまでは遠近より視野が広いからです。遠近両用の遠いところを見るエリア(遠用部)と近いところを見るエリア(近用部)の度数差を加入度といいますが、年齢が50代後半、60代と上がっていくと、この加入度を強く(遠用部と近用部の度数差を大きく)していかなくては近くが見づらくなります。しかしその結果より視野が狭くなります。その時、お仕事や生活環境によっては中近や近々(中近よりさらにお手元重視、デスクワーク等で使う)が必要になる場合があります。