‘ちょっとためになる目とメガネの豆知識’ カテゴリーのアーカイブ

カスタムメイドの単焦点レンズ

メガネレンズの製造では、在庫品と特注品という言い方をします。予め多くの度のレンズを大量生産しておいて、注文が入るとすぐ出荷するのが在庫品、注文を受けてから製造するのが特注品です。近視用、乱視用、遠視用、お手元用などの単焦点レンズはだいたい在庫品で、遠近両用や中近などのレンズは、ほぼすべて特注品です。遠近や中近は、以前は、片面に徐々に度が変わる累進面を仕上げておいて、注文を受けてから、もう片面を研磨して所定の度(近視や遠視や乱視等)を出す方式でしたが、現在は、累進面と所定の度を複合した面形状をプログラム化しておき、注文後、所定のパラメーターを反映させて、レンズを精密加工する、フリーフォームマシンによる製造が主流になっています。

カスタムメイドの単焦点とは、このプログラムとフリーフォームマシンの生産方式で作る単焦点レンズで、在庫品の単焦点レンズに比べて、強度でも周辺部のゆがみが少なく仕上がり、乱視やプリズムに対しても、個々に高精度な対応ができます。そしてさらにカスタム化されたものは、フレームの形状や、目とレンズの位置関係などをパラメーターとして、設計に反映させることによって、通常の在庫品レンズでは見え方に問題が起こるようなケース、例えばスポーツタイプのフレームに多い、フロントカーブの強いフレームなどでも、快適な見え方で仕上げることができます。単焦点メガネでも、自分に最適の見え方を追求する方には、ぜひおススメのレンズです。

 

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メガネレンズのコートについて

メガネレンズの3要素は、素材と設計とコートです。今回はコートについて説明します。

ガラスレンズに対して、プラスチックレンズの弱点は、キズの付きやすさと反射です。これをカバーするために、表面にキズ防止コート(ハードコート)と反射防止コート(マルチコート)がほどこされています。現在はどのレンズにも標準で装備されています。オプションで、さらにキズが付きづらいコートと、反射防止コートの反射色を工夫したものがありあます。反射色とは蛍光灯などのレンズへの映り込みの色で、一般的には緑系ですが、これを白くしたものなどがあります。

紫外線カットも現在はほぼすべてのレンズに標準装備されています。オプションとして、可視光線の特定の領域をカットしたレンズがあり、一番知られているのがブルーライトカットレンズです。ブルーライトとは可視光線380nm~7800nmのうち、380nm~500nmの範囲を言い、他の波長より光が散乱しやすく、また紫外線についでエネルギーが強いので、ここを適度にカットすることで、まぶしさやちらつきを抑え、眼疾患の予防になると言われています。特に太陽光や液晶画面で強く発せられる450nm付近を中心にカットしているのがブルーライトカットレンズです。

ブルーライトカットレンズに次いで、紫外線~420nm付近までをカットしているコートがでています。紫外線と青色光から目を守るとしており、通常のブルーライトカットが反射でカットするのに対し、こちらはレンズに吸収してカットするので、ギラつかないという特徴がありますが、450nm付近はあまりカットされていません。

オプションで、レンズのカラーリングがあります。濃くカラーを入れたのがサングラス、目元のオシャレや、ちらつきをおさえるなどで、薄くカラーリングする場合もあります。

可視光線の中で、エネルギーが強く空気中で散乱しやすい380nm~500nm 、特に480nm付近、および人間の目が最も明るさを感じる550nm付近が最もまぶしさを感じる波長だと言われています。そのあたりの波長を、他の波長より多めにカットした、特殊カラーレンズがあります。薄いカラーでまぶしさを抑える効果があるので、日常使いのメガネにもでき、また白内障や加齢によるまぶしさの対策、夜間の対向車のライトのまぶしさ対策、コントラストを高めてくっきり見えるなどの効果があります。セイコーで、ファンクションカラーやフロンティアパレット、 HOYAで、レイガード435などで、複数の色が選べます。

特殊なコートとして、調光と偏光があります。

調光レンズは、室内で透明、屋外でサングラスの1本で2役のレンズです。

偏光は、サングラスに、水平方向の光のみを通過させるフィルターが施されたレンズで、視界が格段にくっきりします。また、表面の乱反射を防ぐので、釣りやゴルフなどのアウトドアスポーツ、ドライブなどで効果を発揮します。

偏光レンズは基本サングラスなのですが、薄い色づきで夜間も使用できるような、日常使いの偏光レンズが発売されています。光のノイズを抑えてコントラストを高め、目の疲れやストレスを和らげるとされています。

偏光ではないのですが、ネッツペッグレンズという、透明フィルターで光を和らげるレンズもあり、目が楽だという評価も聞きます。

 

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目の説明

目は、強い凸レンズ(角膜と水晶体)と、スクリーンにあたる網膜が基本構造です。凸レンズは光を内側に屈折させるので、目に入った外の光(「もの」の反射光)が屈折して、網膜で結像し、その情報が視神経を通って脳に運ばれ「もの」を見ることになります。

メガネに関係してくるのは、近視や遠視、乱視、老眼ですが、それぞれがどういう目の状態か、今回は近視と老眼を説明します。

凸レンズは+3.00Dなど、プラス記号と数字でその強さを表します。目は+60D前後の強い凸レンズで、水晶体と網膜の距離も関係しますが、平均的には+60Dの目だと網膜にきれいに結像し、(遠くの)ものがよく見えます。近視は+60Dより強い目で、強すぎて網膜の手前で結像するので、網膜ではぼやけてしまい、遠くがよく見えません。その場合、凸レンズとは逆に外側に光が屈折する凹レンズ(マイナスで表す)をメガネとして掛ければ解消します。例えば、+63Dの近視の目には、-3.00Dの凹レンズのメガネをかければ、相殺で+60Dになり網膜で結像します。

近くを見るときには、無意識に瞬時に水晶体を膨らませ、+60Dの目を例えば+63Dにします。この強くした分の+3.00Dは、距離の逆数で1÷3.00=0.33mにピントが合います。そして、加齢により、水晶体が固くなったりして、この水晶体が膨らまなくなるのが老眼です。老眼は45才くらいから始まり、徐々に水晶体が膨らまなくなります。33cmを見るために+3.00D膨らませたいところ、例えば50才で+2.00Dしか膨らまなくなると、メガネで+1.00D補完します。60才では自力で+1.00D、メガネで+2.00D補完、など老眼は進行します。

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以前よりまぶしさを感じる

太陽の強い日差しには皆まぶしさを感じますが、夜間運転で対向車のライトがまぶしい、部屋の中でもまぶしさを感じる等、日常生活で以前よりまぶしさを感じる場合の原因と対策について説明します。

大きくは2つほど、さらにこういうこともありうるという内容を2つほど。

まず目自体に原因がある場合があります。目の中の水晶体が濁り、視力に影響が出てくるのが白内障ですが、白内障までいかなくても多くの人が加齢で徐々に水晶体が濁り、眼内で光が乱反射してまぶしいことがあります。また最近ライトの光源がLEDとなってきて以前よりまぶしさを感じる場合があります。このような場合は、レンズに特殊なコーティングやカラーリングをしたメガネが有効な場合があります。透明タイプのものと、夜間でもOKな程度の薄い色のついたものがあります。

あと考えられることとして、使っているメガネのコーティングがいたんでいて散乱した光が目に入り見づらい場合があります。また近視や乱視の補正が適正におこなわれていないメガネで光の散乱現象により見え方に違和感が生じる場合があります。これらはメガネ店で確認できるので、原因がこういった場合はレンズを交換することで解決します。

遠近メガネは遠近(だけ)ではない

遠近メガネ、英語ではbifocals(バイフォーカル)、いずれも昔からの言い方で、1760年ころにベンジャミン・フランクリンによって遠近メガネが発明されて以来の言い方です。あまり一般的ではありませんが、現在の正式名称は累進屈折力レンズ、英語ではprogressive lensです。遠近レンズは長年「上部に遠用部、下部に近用部の、境目のあるメガネ」でしたが、1950年代に境目のない遠近レンズ(累進レンズ)が開発され、現在遠近といえばほぼ累進レンズですが、今でも名前だけは日本語でも英語でも昔からの遠近メガネ(bifocals)となっています。

両者の大きな違いは、遠くと近くだけにピントが合う2焦点か、遠くから近くまで全部の距離にピントが合う累進多焦点かということです。上部の遠くを見るエリアと下部の近くを見るエリアをつなぐ、徐々に滑らかに度が変わる中間部があることが特徴です。

この新しい遠近メガネ、正確には累進屈折力メガネは誕生してから60年あまりですが、その間進化を遂げてきました。1980年代ドイツのツァイス社による両眼視が快適になる水平対称設計や、1990年代セイコーエプソン社のフリーフォーム設計・生産技術による内面累進レンズなどが主で、その結果、現在遠近メガネと言われているメガネは、技術の結晶として格段に使いやすくなった累進屈折力メガネです。

老眼について

老眼とは普段メガネをかけていない人(裸眼で遠くが見える人)が近くが見づらくなる状態、普段メガネをかけている人(近視で裸眼では遠くが見づらい人)がメガネを掛けた状態で近くが見づらくなる状態をいいます。

なぜこのような言い方をするかというと、老眼とは水晶体の硬化や目の筋肉の衰えで、目が遠くから近くまでピントを合わせられなくなった現象ということでは全員同じなのですが、元々の目の特徴により、実生活で生じる不具合がマチマチなためです。

詳しく説明します。目の特徴はだいたい4種類に分けられます。

「正視の人」若いころからメガネに無縁の人。

「遠視の人」強い遠視でない限り正視と同じように若いころからメガネに無縁の人。

「弱い近視の人」遠くは少し見づらいので、若いころからメガネを持っているが、中には普段は掛けず運転の時だけ掛ける人もいる。

「強めの近視の人」メガネがなければ遠くが見えないのでほぼ常時メガネかコンタクトレンズを使っている人。

皆さんもこのなかのどれかに当てはまると思います。私は弱い近視の人です。だいたいの比率ですが、実は正確な統計がないので、普段の仕事の経験からの推測です。正視の人35%くらい、遠視の人15%くらい、弱い近視の人25%くらい、強めの近視の人25%くらい。つまり若いころからメガネやコンタクトレンズを常用している人は弱い近視の人の半分くらいと強い近視の人で40%くらい。

本題の老眼についてですが、

正視の人は45才くらいから、遠視の人はもう少し早くから近くが見づらくなります。50代では絶対に対策が必要となり、主な対策としては、手元用メガネを掛けるか、遠近両用メガネ(中近メガネや遠近コンタクト含む)を使うかです。

弱い近視の人で遠くは少し見づらいが普段メガネを掛けてこなかった人は、40代では近くは大丈夫ですが、50代になると近くが見づらいことがあり、50代半ばからは絶対に対策が必要となります。対策は正視や遠視の人と同じです。

弱い近視の人や中程度の近視の人で普段メガネを掛けている人は、メガネを外すと近くが見えるので自身は老眼でないと思っている人がほとんどで、歳をとっても老眼にならないとして、サプリの宣伝などに登場してくる人です。実際はメガネを掛ければ近くは見えない、外せば近くは見えるけど遠くは見づらいので老眼です。

若いときからメガネを常用している人は、メガネを掛けた状態で近くが見づらくなります。遠くがしっかり見えるメガネを掛けている人は45才くらいから、遠くの度を落としている人は50才くらいから。対策としては3つほどあります。近くはメガネを外してみる、近く用の度を落としたメガネを使う、遠近両用メガネを使う。

おススメは当然遠近両用メガネや中近メガネです。理由は目の負担を軽減し、掛け外しなしで遠くから近くまで見ることができるからです。

もう少しタイプ別に詳しく説明します。

正視の人は遠くは見えるので、遠近?と最初思われがちですが、手元用メガネは手元だけ見えるので、掛けたまま歩けませんし、掛けたまま遠くを見るとクラクラします。

遠視の人は、近くが見づらくなった何年か後に(あんなによく見えていた)遠くも見づらくなります。そうなると遠近両用メガネが必要となります。

弱い近視の人は、近くが見づらくなるのが、他の目の人より後ですが、遠くも近くもぼやけた状態で人生を送っています。遠近を掛ければ遠くも近くもよく見える別世界になります。

強めの近視の人は、老眼になって遠近を掛けている人の割合が他の目の人に比べて多いと思います。理由はメガネを外して近くを見るにはピントが近すぎるし、遠く用、近く用の2本使い分けるのは面倒くさいからです。またレンズを通してものを見ることに慣れているため、他の目の人より遠近に慣れやすいということもあります。

美容/健康/ファンクションとメガネ

☆彡美容とメガネ

・目から入る紫外線に反応してメラニン色素が生成され、肌が日焼け状態になると言われています。現在ほとんどのメガネレンズは(カラーをつけない透明でも)紫外線カットの仕様になっているので、外出時にメガネをかけることによってそのようなことが防げます。

 

☆彡健康とメガネ

・メガネなしで見えづらい状態でものを見ているのは眼精疲労や肩こり頭痛の原因になるとも言われています。

・外出時はメガネをかけていた方が、紫外線による目の疾患(白内障等)の予防になります。

 

☆彡ファッションとメガネ

・50代以降はプラスチックフレームなどのメガネをかけた方が若々しく見える場合があります。また、薄っすらレンズにカラーを入れることで目元が引き立ったり、小じわやくすみを隠したりします。男性も目元の魅力を引き立てることができます。

メガネの種類について

メガネの種類について、メガネの歴史なども少し混ぜながらの基礎知識を説明いたします。

A 単焦点メガネ

A-1 遠用メガネ(近視の人が遠くが見えづらいのを見やすくする)

A-2 近用メガネ(老眼で近くが見えづらいのを見やすくする)

*19世紀~現在 (発明はもっと遡りますが一般に普及した時期 以下同様)

B 境目のある遠近両用メガネ

遠用メガネの下部に近用メガネを貼り付け、老眼でも遠くも近くも見えるようにした

*20世紀前半~20世紀中ごろ(現在はほぼ絶滅)

C 境目のない遠近両用メガネ

遠用と近用の間に、連続して徐々に度が変わる累進帯という中間を設け、老眼でも遠くから近くまでスムーズに見えるようにした

*20世紀後半~現在 (普及が拡大している)

C’ 中近メガネ / 近々メガネ

上記の累進帯の技術を応用したメガネ

中近メガネ  遠近メガネの主に中間と近用部からなるメガネで、老眼でも室内程度の遠くから手元が見やすい、特に手元からPC画面くらいが遠近に比べてかなり広い視野

*1980年代~現在 (普及拡大中)

近々メガネ  手元からPC画面くらいの距離に特化したメガネ

*1990年代~現在 (あまり普及していない)

 

 

目のためになる話

目の基本的なことを知っておくといろいろ役に立ちます。「近視」「遠視」「正視」それに「調節力」です。目がリラックスした状態で近くにピントが合うのが近視、遠くに合うのが正視、どこにも合わないのが遠視、リラックスした状態から緊張させて(目の水晶体を膨らませて)近くにピントを合わせるのが調節力です。

調節力を使うと目は疲れます。それで30分に一回は遠くを見ましょう、とか言うのは緊張状態をほぐしましょうということです。

このことを応用して日々少しでも目を楽にする方法もあります。

例えばデスクワークや勉強、読書、ゲームのように近いところを長時間見るときの方法です。目から画面や本までの距離を仮に40cmとしてみましょう。40cmというのは調節力でいうと2.50です。

まず近視の人、弱めの近視の人はメガネをかけない状態が一番楽です。強めの近視の人は今かけているメガネから度を2.50弱くしたメガネ(例えば-4.00のメガネの人は-1.50のメガネ)をかけると楽です。

正視の人は2.50のメガネをかけると楽です。

遠視の人はご本人の遠視の度合い+2.50のメガネ(例え+1.00の遠視の人は+3.50のメガネ)をかけると楽です。(遠視の度合いはご自身ではわからないのでメガネ店や眼科で確認する必要があります)

このようにすれば長時間の仕事や勉強やゲームなどで、理論上は今までよりずっと疲れが軽減されはかどるはずです。

メガネのくもり対策

マスクをしてメガネを掛けるとメガネが曇るときがあります。

防曇レンズというものもありますが、それほど普及していません。

理由は、週に1回くらい専用のメンテ液を塗布する必要があるのと、普通のレンズ(最近は撥水加工付きが多い)より拭き上がりのさっぱり感がしない感じがします。(わかりづらい表現ですみません)

一般的には「くもり止め」が使われる場合が多いようです。メガネレンズに液体を付けて拭き上げます。1日くらいは効果が続きます。500円~1000円のあいだくらいでメガネ店で購入できます。

あと、マスクを少し上の方まで掛けると(メガネの下の方がマスクの上にのるイメージ)曇りづらい感じがします。

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